こんにちは、ぐっすり整体の田口です。
今月は後頭下筋とVORにこだわってブログ作ってます。
これまで「首こり・肩こり・ストレートネックと頭痛」の関係について触れてきましたが、今回はさらに専門的に後頭下筋群とVOR(前庭動眼反射)の神経連携について掘り下げます。
後頭下筋群は単なる姿勢維持のための筋肉ではなく、頭の位置情報を脳に伝えるセンサー的役割を担っています。そしてVORは、頭が動いた瞬間に視線を安定させるための重要な反射。両者の連携が乱れると、首の不調や慢性頭痛の大きな原因になります。
後頭下筋群:運動器であり高感度センサー
後頭下筋群(大後頭直筋・小後頭直筋・上頭斜筋など)は、C1〜C2(上位頸椎)に付着し、わずかなうなずき運動や頭の回旋制御を行います。
しかし注目すべきは、その筋肉内に非常に高密度な筋紡錘(固有受容器)が存在する点です。これは体内で最も多い部位の一つとされ、頭のわずかな動きを即座に脳へ伝えます。
この情報が乱れると、首の位置感覚がズレ、眼球運動やバランス調整が混乱しやすくなります。これがストレートネックや慢性の肩こり・頭痛と深く関わります。
VOR(前庭動眼反射):視線安定の中枢システム
VORは耳の中の前庭器官(半規管・耳石器)が頭の動きを検知し、その情報を脳幹・小脳を介して眼球運動に反映させる反射です。
頭が右に回った瞬間、目は無意識に左へ素早く動いて視線を固定する――この反射が正常でなければ、視界がブレたり、デスクワーク中の目の疲れや頭痛、バランス不良が起きやすくなります。
頸眼反射と小脳の統合
VORと同時に働くのが頸眼反射(COR)す。こちらは首の深部感覚(固有受容器)からの入力に基づいて眼球運動を補正します。
後頭下筋群が正しく情報を送り、小脳・脳幹で統合されることで、VORとCORは視線安定を支えます。逆に後頭下筋群が硬くなり、感覚が乱れると視線のブレ・ふらつき・緊張型頭痛が出やすくなります。
アセスメントとアプローチ
1. 姿勢・動作の評価
ストレートネック傾向、上位頸椎の可動域(うなずき・回旋)、後頭下筋群の圧痛を確認します。
2. 眼球運動テスト
スムーズパースート、サッカード、VORテストを通じて視線安定性を評価します。
3. 徒手アプローチ
後頭下筋群には軽いリリースや関節誘導を行い、過剰な緊張を緩めます。
重要なのは「軽い手技で変化が出なければ深追いしない」こと。強い圧や長時間の刺激は逆に神経系を混乱させ、痛みを助長する場合があります。
4. ニューロトレーニング(同時入力)
視線固定+微小うなずき(VOR刺激)
目の追従+首の小回旋(CORとの協調)
呼吸拡張+視線の遠近切替(自律神経+眼の再調整)
複数の感覚入力を同時に組み合わせることで、脳が「正しい頭・首・目の使い方」を学び直し、再現性の高い変化へとつながります。
自宅でできるセルフワーク(安全範囲)
視線固定VORミニ
カードの●を凝視しながら、頭を左右1〜2cmだけ動かす。20〜30秒。
頸眼連動うなずき
視線を下げて一点を見つつ、数ミリうなずく。5回×2セット。
アイソメトリック+脱力
後頭部に手を当てて軽く押し返し、3秒キープ→脱力。3回。
違和感が強いときは無理をせず中止してください。
まとめ
首こり・肩こり・頭痛・ストレートネックには、後頭下筋群とVORの神経連携が重要。
デスクワークで固まると神経系が乱れ、視線不安定・慢性頭痛を招く。
軽い徒手+神経トレーニングの組み合わせが再現性の高い改善につながる。
自宅でも安全な範囲で首と目を同時に使うセルフワークが有効。
※今回も私の復習、アウトプットを兼ねてます
やさしい整体で、体を本来の動きへ
ぐっすり整体 福岡天神院は、やさしいタッピングを中心とした神経アプローチで、
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