神経可塑性と動きの学習｜脳が変わる整体アプローチ

私たちの身体は、脳と神経の働きによって動いています。
けれども、日々の生活の中で「使う動き」と「使わない動き」が偏ると、
脳は使われない部分の神経を少しずつ手放していきます。
この脳の仕組みを神経可塑性（Neuroplasticity）といいます。

福岡天神にあるたぐち整体では、この神経可塑性を活かし、
FNT（機能神経学）に基づいたアプローチで、
呼吸・姿勢・自律神経の働きを再びつなげていく施術を行っています。

神経可塑性とは？脳が変わるメカニズム

神経可塑性とは、簡単に言えば「脳が学び、変わる力」です。
新しい動きを覚えたり、繰り返し練習することで神経回路が強化され、
逆に、避けている動きや感覚は弱くなっていきます。

脳は筋肉のように「使えば発達し、使わなければ萎縮する」性質を持っています。
これは年齢に関係なく働き、誰にでも起こる変化です。

たとえば、右手ばかり使っていると、左手の感覚や動きの精度は落ちていきます。
同じように、同じ姿勢ばかり続けると、脳はその姿勢を“正しい”と認識してしまい、
結果として肩こり・腰痛・猫背などの不調へとつながっていくのです。

「避けている動き」が神経を弱らせる

神経学的に見ると、避けている動きや感覚こそが、
あなたの脳が「使わないことを選んでいる部分」です。

たとえば、
・片足立ちでふらつく
・上を向くと違和感がある
・目を閉じるとバランスが崩れる
・反対側への首回しが苦手
こうした反応は、脳がその方向や入力を処理する力を弱めているサインです。

最新神経科学でも、
「使われない神経経路は剪定（prune）される」と説明されています。
つまり、避けている動きや感覚ほど、再び刺激してあげる必要があるのです。

FNT（機能神経学）で神経を再教育する

たぐち整体のFNT施術では、神経可塑性の原理を応用し、
神経の「再教育＝再学習」を促します。
使われていない神経回路を呼び起こし、脳と身体のつながりを整えることで、
自然に動きや姿勢が変化していきます。

1. 検査・評価

まずは、姿勢や関節の可動域、筋力だけでなく、
眼球運動、前庭反応（バランス感覚）、呼吸の深さ、左右差などを丁寧に確認します。
これにより、どの神経システムがうまく働いていないのかを明確にします。

2. 神経刺激（ドリル）

タッピングや軽い押圧、呼吸に合わせたリズム刺激、
または眼球や頭部のコントロールを使い、脳への「安全な入力」を与えます。
強い刺激ではなく、あくまで神経が受け入れやすい微細な感覚を使います。
これは筋肉ではなく、神経そのものに働きかける施術です。

3. 統合と再学習

施術の最後には、動きと呼吸を組み合わせながら、
体幹や下肢の感覚、姿勢制御を統合していきます。
踵骨や足裏からの感覚入力を使って神経系を安定させ、
「新しい姿勢・新しい動作」を脳に学習させることで、変化を持続させます。

なぜ神経から整えると姿勢が変わるのか

姿勢や動きの問題を筋肉だけで考えると、根本改善が難しいことがあります。
それは、筋肉の働きそのものが脳の出力だからです。

脳が正しい情報を受け取り、正しいタイミングで筋肉に信号を送ると、
姿勢は自然に整い、無理のない柔軟性が戻ってきます。
呼吸も深くなり、自律神経の安定や睡眠の質の向上にもつながります。

つまり、神経可塑性を利用した施術は、
「体を整える」というよりも「脳の使い方を整える」ものなのです。

あなたの“避けている動き”を見つけよう

FNTでは、今まで意識してこなかった感覚や動きを再び呼び覚ますことを目的とします。
もし、左右差が気になる、反対側への動作がぎこちない、
片方の足に体重をかけにくい、などがある場合、
そこにこそ神経再教育のチャンスがあります。

身体が動かしにくい方向や、感覚が鈍い部分にこそ、
脳の未使用領域が眠っているのです。

まとめ｜神経は何歳でも変えられる

神経可塑性は年齢に関係なく、一生を通じて働き続けます。
動きを変えることで脳が変わり、脳が変わることで身体が変わる。
その連鎖を起こすことが、FNT施術の本質です。

たぐち整体 福岡天神では、
FNT（機能神経学）をもとに、呼吸・姿勢・自律神経を整える施術を行っています。
肩こりや頭痛、不眠、めまい、姿勢の崩れなど、
長年の不調の根底には「神経の使い方」の偏りが隠れています。

神経を再び使える状態に導き、
あなたの身体に本来備わっている“回復力”を呼び戻しましょう。
脳が変われば、体はもっと自由に動けるようになります。